野田税理士事務所
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編集後記


 −−−−− 編集者のため息 −−−−−(1999/09)

 私のように凡庸な人間は、実は保険にいっぱい入っていたりします。安定をこよなく愛する凡人は、まさかの時が怖い怖い。一攫千金とか言ってパチンコやってるような人を世間では凡人と呼びます。かくいう私は、そのパチンコでさえも勝ったためしがなく、待ち合わせの時間つぶしにと立ち寄ったパチンコ屋さんで、時間をつぶすどころか、たった10分で3000円ぐらいなくなって、ぼ−ぜんと店を出てくるのが関の山です。だから私はパチンコなんてどぅあいっきらいだぁ−!金返せぇ〜。返してくれよぉ〜。
 話を元に戻しますと、保険が好きな凡人は、いつも何かしら指折り数えて一人ほくそ笑んだりしてます。凡人はなかなか死んだりしませんから、目が行く先は、入院給付金や通院給付金という事になります。死亡時の受取額は忘れても、この給付金の額は変に憶えていたりします。えっ?そんなことない?いや私がそ−なの。そ−だったの。

 先日、あれは土曜日の夜の事、テレビを見ていると、妻が「お腹痛い」と言い出しまして、最初はこっちも寝っ転がったままでいたんですが、そのうちあぶら汗を流して苦しみ出すもんですから、こりゃただ事ではなさそうだと、早速急患センターに駆け込みましたところが、いきなり「入院です」なんて言われちゃいましてね。な−んと「尿管結石」なんだって。おじん臭い病気にかかった妻を慰めつつ、早速浮かんだのが、その入院給付金の事。まだ払ってばかりで、一度もその恩恵を受けたことのない保険金を遂に!遂に受け取れる日が来たのだ!凡人の頭の中では、まさしくこの時、「取らぬ狸の皮算用」が、カタカタと音をたてて行われているのでありました。妻は3日で退院とあいなりまして、我が家も一段落。やっぱり家族が欠けるとさびしいね、な−んて娘が話している隣で、私は受話器を握りしめているのでした。電話の相手は、奥様が病気になられても、も−安心!とか言ってにっこり微笑んだ、あの保険屋のおばちゃん。「入院給付は7日以上の入院時から支給されるんですよ」というあっさりした答えに、凡人の凡人たる所以か、「あっな−るほどね、はっはっ」なんて変に納得した私だったのです。ううっ!だったら最初からそう言ってよね。カタカタと計算したあの至福の時は何だったんだよぉ〜!

 結局、夜店のくじ引きも、保険も変わらないんだ!ピカチュウのでっかいぬいぐるみなんか、絶対に当たらないようにできてるんだ。
 考えてみると自動車保険だって、妙な話だぜ、実際。接触事故起こして、保険使おうとすると「来年から保険料が上がりますけど、いいですか?」なんて言われて。計算してみると、バンパーの修理代を自腹で出した方がお得だったりするでしょ。だったら何のための保険なんだよぉ。おぅ!ど−なんだよぉ。こうなってくると毎月々、にこにこにしながら引き落とされる保険料がうらめしい事。でも一大決心して解約したら、手許にはいくらも残らないんだよね。よ−できとるわ、保険って。
 でも、やっぱりそれでも凡人は、知らない子が、でっかいピカチュウのぬいぐるみを持ってうろうろしているのを見ると、子供に300円渡して「いけぇ〜!一発引いてこ−い」と叫んでいるのです。あれってもしかして「さくら」なのかいな。


編集者のため息(バックナンバー)(1999/07)